美味しい仕事

世の中には「美味しい仕事」というものがある。

有名外資系金融の平均ボーナスが数千万円ということを報じるニュースを目にしたことのある人は多いと思う。あるいは、大手コンサル会社の給料を聞いて仰天したことがあるかもしれない。

ここでいう美味しい仕事とは、「やっている業務の難易度に対して得ている対価が大きい仕事のこと」である。

もちろん金融やコンサルはスゴク頭のキレる人が勤務して、難しい仕事なんだろうけど、やはり、平均的に見て、難易度と報酬がかけ離れている比率は他の職業と比べてもかなり高いといえるだろう*1

ある日の授業で教授が「マクロ的に世の中を見回して美味しい仕事につく、という自分戦略を検討するのがよい」と言っていた。成長産業に行く、あるいは経済が右肩上がりの国で働く、というのはこの価値観に沿えばよい戦略であるといえそうだ。

これは、典型的なB-School発想であると思う。誰が何と言おうと、理想がどうであれ、世の中は不均衡である。いいかえれば、世の中には美味しい仕事とそうでない仕事があって、その不均衡な状況はしばらく続きそうだ*2。そうであるなら、それが分かっているなら、その利する地点に行くのが合理的だろうということ。

世の中には、そういう情報や状況がどこにあるのかよく分かっている人がいる。もしくは、そういう状況になるための道筋を常に考えている人がいる。ただ、情報の非対称性の悪いところというべきか、ホトンドの人は普段意識もしていないかもしれない。じゃあ、誰がこういう美味しい職業にありついているのか?

一方で、大抵のことはそうだろうが、何かを考える時には複数のものの見方が存在する。例えば、仕事はやりがいだったり、社会への貢献が重要という議論もある。カッコよくいえば「ノブレス・オブリージュ」といえるかもしれない。

ということで、次回は、今回の議論を加味して、どういう人が、どういう仕事を選んでいるのか/選ぶべきなのか、ということについて考えてみることにしたい。

(続く)

*1:どんな仕事でも、一定のレベルから上は報酬が非線形に伸びるものだけど

*2:中期的な視点でいえば、熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)、で社会も均一化してゆくのだろうけど