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「楽しい」の成分

雑記 MBA

「3泊4日の修学旅行が北海道スキーツアー」というのは高校生当時、道産子の自分には全く理解できないことだった。貴重な修学旅行の時間をスキー場に費やす。スキーなんて、9割の時間はリフトに乗っているわけで、実際に滑っているのは1割。しかも科学技術を無駄遣いして、物理的に上にあがる巨大な装置を作ってまで坂から転げ落ちたいものかと思っていた。


しかし、今はその気持ちが理解できる気がする。確かに3日間は楽しく、高校生を夢中にさせただろう。なぜかというと、人が面白いと感じる場面の中の一つに「出来なかったことができるようになった時」というのが含まれているのはどうやら確実らしいというのが、経験上腹に落ちたのだ。


件の高校生は、最初歩くのもままならない状態だったのが、ボーゲンでヨチヨチ滑れるようになり、最後はコブのあるコースを何とか滑走できるようになる、そのプロセスが面白かったのだろう。多少の向き不向きがあるにせよ、3日間を費やせば、最後にはどんな人でもかなり上達を実感できるだろう。だから、スキー修学旅行は人気だったのだ。


エンジニアのバックグラウンドを持つ自分には、MBAの科目はどれもこれも新しいことで、かつ新鮮である。また、まだコアコースということで、クラスでは極めて高度な事を扱うというわけでもなく(話しによると学部初級レベルらしい)、社会経験のあるクラスメートの助けもあって、それなりの洞察を加えて、いい感じに新しいスキルが身につくようになっている。出来ないこと/知らないことが出来る/わかるになる変化は自分にとってはとても楽しい(が同時に既に出来る/わかる金融やコンサルのバックグラウンドを持つ同級生にとってはコアコースは不満の対象でもある)。


今、自分を含めクラスメンバーは次期の選択科目の選定を行なっている。ここ(HKUST MBA)が金融に強いと評判のスクールだからかどうかは分からないが、ファイナンスのコースがとても充実している。愚直に考えると、それだけそのコースの需要が大きいとも言える。エクスチェンジに来ている仲の良い日本人学生が語っていたのだが、ファイナンスは、MBAの中でも典型的な「出来る/できない」科目。つまり、ストラテジーやマーケティングは、論理的な破綻をきたさなければコモンセンスで何とか凌げるとしても、ファイナンスは知らないと無理だし、素直に習うことで出来るかできないかがハッキリ分かれる。


ふーむ、こんなところにも「出来るようになる楽しさ」が顔をだしているようである。




選択科目を選びながら、香港の自宅にて。