クレカにまとわるエトセトラ

今週はMBA史上最もタフな一週間となっている。宿題、授業、イベント、会社との調整、英語、アプリカント対応、そしてテストと、いろんな要素がグルグルと回っている。自分含めて、みんなイッパイイッパイで、体調を崩したり、心のバランスを崩したり(怒りっぽくなったり)する人も結構いる。ということで、こんな時の現実逃避エントリ。


今日の朝、香港のとある大手銀行から、クレジットカードの申請が通ったとの連絡があった。苦節4ヶ月、遂に香港で現地発行のクレジットカードを手にする時が来たようだ。何でこんなに時間がかかったのかというのをアプリケーションの歴史と共に振り返ってみたい。

7月下旬(アプリケーション1回目)

銀行口座を開けた後、その銀行の付帯サービスとしてついていたクレジットカードに申し込んだ。職業は学生で、勤務先にはHKUST MBAと入れておいた。香港の1人あたりのGDPはおよそ25万香港ドル(=250万円)で、MBAの授業料は50万香港ドル。この授業料を払っていて、しかも地元のMBAなんだから、まぁ審査には間違いなく通るだろうとタカをくくっていた。ところが、8月上旬にあっけなく「却下!」という知らせがやってきた。

8月中旬(アプリケーション2回目)

ひょっとして学生にはカードを発行しないのか?という仮説のもと、今度は勤務先に日本の会社を入れてみた。社費留学なので、籍は会社に残っているので嘘ではない。会社の住所を入れるフォームはどうやっても香港の住所しか入らなかったので、無理やり JAPAN とか書いておいた。日本人は金持ちに見られているだろうし、今度こそ安泰だと思ってオンラインでアプリケーションを再提出した。

1週間後「在職証明書を提出して」という通知がきた。いや、そんなのもってないし...。Regularな収入の有無を気にしているのかと思いビザを取得するときに提出した「財政証明書」のコピーと日本で発行された(日本語の)昨年の Tax Receipt を提出した。しかし、その2週間後、またしても「却下」という通知がやってきた。

8月下旬(電話1回目)

さすがにこれは無いなと思い、電話でクレームを入れることにした。妻は完璧なマンダリンを話すので、妻にお願いして銀行に電話してもらった。先方の担当者曰く「在職証明が必要。君の提出した財政証明には具体的な給料の金額が書いてないからNG、あと日本政府の資料は信用しない」とのこと。

これに自分がカチンと来て

  • いや、ちょっとまって。君とこの銀行は口座に○○香港ドル以上入れておくと、ちょっと上のステータスの口座になって、クレカはその特典でしょ?
  • そもそも善意で書類提出してあげてるのにどゆこと?
  • さらに言えば、日本の会社から君とこにある私の口座に送金してるんだから、給料なんて最近のトランザクション確認すればわかるよね?

とまくし立てた。そうすると、担当者も「いや、確かにそうだよね。わかった、こっちも本気出して確認してみるわ」と前向きな回答。なんだ、話せばわかるじゃんと電話を置くことに。

そしてその1週間後、またしても「申請却下」という連絡が来た。いったい、彼らは何を調べて、どんな観点で再審査したのだろうか?

10月上旬(在職証明書の取得と電話2回目)

もうこちらも、完全に意地になってしまい、英文の在職証明書を用意することにした。といっても、会社ではそんな書類は用意がないので、ネットでのテンプレートを参考に全部自分で作成して、人事部長にサインをしてもらった。

今まで在職証明書を出すのを渋っていたのは、実は、会社で規定のフォーマットが無いのでそもそも出してもらえるか謎だったし、基本的にこういう書類は然るべき部署のチェックが入るだろうから、相当手続きが煩雑になるだろうと警戒していたため。

でも、こちらも意地になっていたので、なんとかそれらのハードルをクリアして書類を手に入れた。意気揚々と「在職証明書(英文)」を銀行にFAXした。用意周到に電話で担当者に「FAXしたからちゃんと頼むよ」と催促もした。

さすがにここまですれば向こうもぐうの音も出ないだろうと思い、少し浮かれて過ごしていたが、待てど暮らせど結果がこない。業を煮やして、Webから審査ステータスの確認をリクエストして3営業日たった時、またしても「却下」という通知がきた。

10月下旬(電話3、4回目)

あいやー、まじで、もうイミフなんですけど。とりあえず銀行に電話してみた。理由を尋ねると「複雑なプロセスと様々な条件を加味して決めてます」というテンプレートを読みあげてきたので、「いや、この前提出した在職証明書はちゃんと見てるんだよね?」と質問すると「確認して3営業日以内に返答します」との回答。この銀行はあらゆる問い合わせの回答に3営業日必要です。

そして3営業日後の土曜日、担当者からTELがあった。却下の理由は「香港の会社に在籍していないから」とのこと。この時はすごく怒りがこみ上げ

  • 香港の会社に務めてないとダメなら何で日本の会社発行の(英文の)在職証明書を要求したの?
  • てか、君とこの担当者は在職証明書を提出すればクレカ発行する的な話してたよね?
  • 在職証明書取るのに日本まで往復したんですけど(これはウソ)、どんだけ時間とカネを無駄にしたか想像できる?
  • そもそも香港政府発行のドキュメント以外受け付けないっておかしくない?君とこの銀行、東京にブランチあるよね?東京の支店でも香港のドキュメント要求するわけ?
  • てか、これって外国人にはクレカ発行できないって言ってる?

とやや論理的では無いところがありつつも大反論。電話越しの担当者も彼女の非を申し訳なく思っているらしく「すみません」を繰り返すのみ。とはいえ、彼女に愚痴っても、彼女の権限では何も結果を変えられないことは明白だったので、結局スグに電話を置くことになった。

11月上旬(カスタマセンタ)

最後にダメ元で、カスタマセンタに上記経緯に加えて「オタクの銀行にはガッカリだよ。口座閉じてライバルの別の銀行に移らせてもらいますからね(キリ)」と書いて送ってみた。何度も拒否されていて、もうやけっぱちである。

すると3日後にカスタマサポートから TEL があり「いや、まじでゴメン。もう一回審査プロセスやってみるよ。ところで、君、このあとどれぐらい香港に滞在するの?」との質問。普通に「あと1年以上はいるけど」と答えた。何でも審査に必要な情報とのこと。てか、何でそんな質問今頃するんだよ!

そしてそれから10日後の今日、唐突に「Welcome to 某クレカ」というメールが来て、夕方には前述のカスタマサポートからもTELがあり「まじすまんかった。審査通ったよ。」とのこと。

Take away

今回のクレカの件を整理すると、

  • 外国人が現地の会社で仕事を持っていなければ、香港でクレカを発行してもらうのは相当難しい
  • 銀行のカスタマサポートは想像よりも大きな権限を持っているらしい(クレカの審査に影響を与えるほど)
  • 日本人だから(金持ちというイメージ)というのは香港では全然通用しない

といった感じだろうか。

ちなみに、この件をPTの日本人学生(昔、プロの金融業だったとのこと)に聞いてみたところ「そんなの当然。外国人はリスクが高すぎて、現地で仕事の無いやつには発行できないって。日本人?そんなの全く関係ないね」との反応。某銀行、至極真っ当ないい仕事をしていたようです...。

ということで、本日の現実逃避はここまでっと。